現在、カップルの10組に1組が不妊症だと言われています。赤ちゃんができない原因は、人それぞれ色々な原因が考えられます。
不妊症治療は、検査などでその原因を探していくことからはじまります。不妊症の原因を理解するには、子宮や妊娠のしくみについて知っておかなければ難しいと思います。
原因追求のために知っておきたい妊娠メカニズム
生理がはじまり新たな妊娠のサイクルがはじまります。
卵巣では、次に受精卵になる候補の卵が成長しはじめます。
生理後約14日ぐらいの排卵期に、ひとつ大きくなった卵が飛び出します。
その時期、性交によって子宮内に精子が入ると、卵子のいる卵管へと向かいます。
卵巣から飛び出した卵子は精子と出会い、受精卵となって、卵管を通り子宮へと向かいます。
子宮では子宮内膜という厚いベッドがあり、受精卵はそこにもぐり込むのが着床と言います。
子宮内で大きく成長していくと妊娠が確定します。
妊娠できなかった場合、子宮内膜がはがれ、生理として血液が排出されます。
不妊症の原因を徹底解明
不妊症の原因は多くあり、複数の要因が重なっている場合があります。基本的には、下記の原因がないかクリニックで検査が行われます。
- 排卵障害…ホルモンの分泌不調。卵巣での卵の発育が不調(多嚢胞性(PCO)。排卵が起こらない(LUF)等
- 卵管障害…卵管が閉塞、卵子が取り込まれないピックアップ障害。卵管を通るとき受精や分割の環境が悪い(機能不全)
- 着床障害…受精卵が潜り込む子宮内膜が薄いなどの不良(黄体ホルモンの不測や子宮筋腫、内膜ポリープ、子宮腺筋症も原因)
- 頚管障害…精子が子宮管内に入らない障害(頚管粘液不良、抗精子抗体が陽性)等
- 子宮内膜症…子宮内膜組織が子宮内宮以外にできる病気(不妊とのかかわりは不明)
- 男性不妊…全体の4割は男性に原因があると言われています。精子の数が少ない、元気がないといったことが原因です。
- その他…その他にも年齢により妊娠率の低下、冷え性や肥満なども原因のひとつ。検査をしても原因が特定されない場合もあります。
クリニックでは、基礎体温計の測定、血液検査、尿検査、フーナーテスト、超音波診察など、あらゆる方法で原因を探り、薬や注射、タイミング、人工授精、体外受精などで、妊娠への治療を行っています。妊娠しずらく悩んでいる場合、まず検査を受けてみることが大事です。